大手食料品スーパーの独占禁止法違反（不公正な取引方法）による排除措置命令が，公正取引特報（2008.5）に掲載されていました。違反の一つは，食品部門の商品について，メーカー等が定めた賞味期限の２か月前の日等を独自の販売期限と定め，あらかじめの返品についての合意がないのにもかかわらず，独自の販売期限を経過した商品を，自社と継続的取引関係のある食料品の納入業者に対して返品したというものです。約２年間に返品した納入業者は約40名，商品総額は，４億５０００万円に上るとのとです。
昨今の食品の賞味期限や消費期限に対する消費者の厳しい目に鑑みると，スーパーの行動にも同情する余地がないではありません。しかし，納入業者の負担は大きく，さぞつらかったであろうと推測されます。ス―パーでは，消費期限ないしは賞味期限が早く切れるものを買うのが本当にかしこい消費者だそうです。それでも，ついつい期限に余裕のあるものから買ってしまいます。私も一人の消費者として，スーパーでは期限の早く来る商品から買うことにします。