2010.03.10
ニュース
委員会設置会社は増えず!?
● 3月5日付の日経新聞夕刊1頁に,「委員会設置会社は増加していない。2009年末時点の採用数は112社で1年前と同数であって純増はゼロである」との記事が掲載さ れました。
● ベストな会社の機関形態はないといわれます。委員会設置会社は,複数の制度を会社の意思で選択可能とすることで,監査役設置会社との間で「制度間競争」を生じさせ,競争の緊張を通じて機関の運用の改善させることを期待して採用された制度です。
● ところが,期待に反して「制度間競争」は起こっていません。原因としては,この記事もありましたように,監査役設置会社の形態でも社外取締役を入れれば業務執行の監視は十分できると考える企業が増えているとの指摘もあります。しかし,何といっても,従来経営トップ(代表取締役社長)が握っていた人事権が指名委員会に,報酬決定権が報酬委員会に委ねらえるという点が,経営トップに嫌われているのではないかと考えられます。
● 経営トップが人事権および報酬決定権を通して取締役ひいては取締役会の支配するとうことは,社外監査役をいくら導入したとしても容易に突き崩せない問題です。委員会設置会社が選択されずに,実務に忘れられることによって,経営トップによる取締役ひいては取締役会の支配の問題が忘れられてはならないと思います。
● ベストな会社の機関形態はないといわれます。委員会設置会社は,複数の制度を会社の意思で選択可能とすることで,監査役設置会社との間で「制度間競争」を生じさせ,競争の緊張を通じて機関の運用の改善させることを期待して採用された制度です。
● ところが,期待に反して「制度間競争」は起こっていません。原因としては,この記事もありましたように,監査役設置会社の形態でも社外取締役を入れれば業務執行の監視は十分できると考える企業が増えているとの指摘もあります。しかし,何といっても,従来経営トップ(代表取締役社長)が握っていた人事権が指名委員会に,報酬決定権が報酬委員会に委ねらえるという点が,経営トップに嫌われているのではないかと考えられます。
● 経営トップが人事権および報酬決定権を通して取締役ひいては取締役会の支配するとうことは,社外監査役をいくら導入したとしても容易に突き崩せない問題です。委員会設置会社が選択されずに,実務に忘れられることによって,経営トップによる取締役ひいては取締役会の支配の問題が忘れられてはならないと思います。