2023.08.21
ニュース
区分所有法制の改正に関する中間試案が公表されました。
近年、マンション、商業ビルなどの区分所有建物について、区分所有者の高齢化が進み、相続が発生することも増えてきています。
相続が発生すると、場合によっては、相続人が分からず区分所有者が不明になったり、住んでいない人が区分所有者になったりする事態が起こってきます。
所有者が行方不明であったり非居住者になったりすると、管理や建替えに関する決議で区分所有者の出席、賛成が得られないことが増えるなど、区分所有建物の管理、再生(建替え等)に支障を来します。
今後、区分所有建物(マンション、商業ビル等)の老朽化も進行していく中、これまでの区分所有法制を見直し、管理・再生の円滑化を進める必要性が高まっていました。
また、大規模災害が発生する可能性が高くなってきていることから、災害により被害を受けた区分所有建物の再生を円滑に進めることができるようにすることも求められていました。
そこで、研究者、弁護士等の法律実務家、関係事業者等で構成された法務省の区分所有法制部会が、令和5年6月8日、「区分所有法制の改正に関する中間試案」を取りまとめ、公表しました。
中間試案では、
- 区分所有建物の管理の円滑化を図る方策
- 区分所有建物の再生の円滑化を図る方策
- 被災区分所有建物の再生の円滑化を図る方策
などが提示されています。