2023.09.26
ニュース
民事事件の裁判手続について、インターネットによる申立て、ウェブ会議による口頭弁論などを可能とする法改正がありました。
日本の司法・裁判のデジタル化の遅れは以前から問題視されていたのですが、令和4年5月18日、「民事訴訟法等の一部を改正する法律」が成立し(同月25日交付、公布日から起算して4年を超えない範囲内において政令で定める日に施行)、民事訴訟手続のデジタル化が大きく進められました。
まず、新法では、民事訴訟に関する全ての手続について、インターネットを利用した申立て等ができるようになりました。
しかも、委任を受けた訴訟代理人(弁護士等)については、インターネットにより事件の申立てをしなければならないと義務付けられることとなりました。
なお、現在も、民事裁判書類電子提出システム(mints)により、準備書面、書証の写し等一部の書類は、オンラインによる提出が可能となっています。
裁判への出席に関しても、口頭弁論、弁論準備手続の期日にウェブ会議により出席することが可能になりました。
ウェブ会議の活用は、争点整理については令和2年2月から既に導入されており、我々も日常的に利用しています。
ウェブ会議はMicrosoft社のTeamsを使用して行われています。
Teamsのチャット機能を活用して、その日に話し合った内容の確認、次回期日までの準備事項の確認、期日で議論する予定の事項の共有なども行われています。
こうしたツールの利用により審理が効率化したとの感想もあり、今後のさらなるIT化により、より効率的な審理が実現することが期待されます。