2023.06.28
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バーチャル株主総会での動議・質問はどう取り扱えばよいのか?①~ハイブリッド型バーチャル株主総会の場合
バーチャル株主総会を実施する際に問題となることの一つに、「動議や質問をどう取り扱うか。」ということがあります。
これは、実施するバーチャル株主総会のタイプによっても異なります。
〇参加型のハイブリッド型バーチャル株主総会の場合
参加型のハイブリッド型バーチャル株主総会の場合は、そもそもインターネット等の手段で参加している株主は正式には株主総会に出席しておらず、傍聴している状態なので、動議や質問の機会を設ける必要はありません。
ただ、質問とは別に、株主総会中にバーチャルで参加している株主からコメント等を受け付け、これについて株主総会開催中又は終了後に紹介・回答する、後日HPで紹介・回答するなどの工夫の余地はあります。
また、事前にコメント等を受け付けておき、株主総会当日の説明の中でそれらに回答する、という方法もあります。
経済産業省の「ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイド」p.9以下でも、こうした方法について紹介しています。
〇出席型のハイブリッド型バーチャル株主総会の場合
出席型のハイブリッド型バーチャル株主総会の場合は、株主総会にインターネット等で出席しているので、原則に従えば、動議や質問も、リアルな株主総会と同様に扱う必要があることになりそうです。
しかし、バーチャルで出席する株主の質問・動議については、
- リアルの株主総会よりも質問や動議の提出に対する心理的ハードルが下がる
- コピー&ペーストにより複数回同じ質問・動議を送ることで議事妨害を図ることも容易になる
などのリアルとの相違点が指摘されています。
次回、出席型のハイブリッド型バーチャル株主総会における質問等の取扱いについて、経済産業省の「ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイド」でどのように取り上げられているか、ご紹介します。