2025.03.07
ニュース
2024年版株主総会白書アンケート速報版集計結果の概要が公表されました③
(前回の続き)
ほかに、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が改正され、2024年4月から事業者に対して障害がある人への合理的配慮が義務付けられたことに関連し、「株主総会の実施に際して法改正を踏まえてどのような環境整備を行ったか」について質問したアンケートの結果も公表されています。
回答が多かった順にみると、
- ユニバーサルフォントの利用(789社。回答会社全体の41.5%)
- 車いす席の用意(732社。同38.5%)
- 会場のバリアフリー化の推進(684社。同36.0%)
となっています。
ほかにも、筆談対応(252社。同13.2%)・手話通訳(47社。同2.5%)の用意を行う、サポートが必要な方に事前連絡を依頼する(166社。同8.7%)、といった対応を行っている会社もあります。
加えて、「その他」と回答した会社も283社(同14.9%)と多数あり、各社さまざまに工夫を行っていることがうかがわれます。
出典:「2024年版株主総会白書アンケート速報版集計結果の概要」(商事法務2373号44頁)
障害者に対する合理的配慮を怠ってしまいトラブルになると、法的責任に関する問題になるだけでなく、会社の評判に傷がつく事態にもなりかねません。
弁護士も、改正法に応じた株主総会における対応方法にアンテナを張っておく必要がありそうです。