2016.12.07 ニュース 平成28年12月1日,仮差押え時に同一の所有者に帰属していた土地建物がその後別々の所有者に帰属することになった場合について,法定地上権の成立を肯定する最高裁判例が出ました。民事執行法第81条について,これまで学説上争いがあった部分です。これによって,地上建物に仮差押えをした債権者の「地上権がある」という合理的期待が保護され,また,競売で建物を落札した者は土地を利用できることになります。
2016.11.04 ニュース 定年後の再雇用において,仕事内容は同じなのに賃金を引き下げられることの是非が争われた訴訟で,平成28年11月2日,東京高裁は,減額を不当として会社に賃金支払を命じた一審の東京地裁判決を取り消し,原告の請求を棄却しました。
2016.10.10 ニュース 平成28年10月1日以降,商業登記簿の附属書類の閲覧請求手続が従前よりも厳格になりました。附属書類閲覧に当たっての利害関係は,単に株主や債権者に当たるというのみでは足りず,閲覧の目的である「部分」との関係で利害関係を有する必要があります。これは,株式会社の登記申請にあたり,添付書面として「株主リスト」が追加されたことに連動する商業登記規則の改正と考えられます。
2016.09.27 ニュース 平成28年10月1日以降,株式会社の登記申請にあたり,添付書面として,「株主リスト」が必要となる場合があります。これは,多くの企業の皆様にとって重要なニュースです。株主・株式に関する紛争解決の実務にも大きく影響します。
2016.09.02 ニュース 法律事務所の山田尚武,尾田知亜記が執筆した論文「経営者保証ガイドラインの概要・出口対応における意義―廃業支援における積極的活用を期待して―」が,雑誌「銀行法務21 経営者保証ガイドラインと保証債務整理の実務」(No.805,経済法令研究会)に掲載されました。
2016.08.25 ニュース 遺言者自ら赤いボールペンで文面全体に斜線を引いた遺言書は,「故意に遺言を破棄したといえ無効」とする判断が昨年最高裁で示されました(最判平成27年11月20日)。この判決のように,自筆証書遺言の方式や効力をめぐって争いとなる事例は少なくありません。遺言は,公正証書で作られることをお勧めいたします。
2016.08.22 ニュース リオのオリンピックが終わりました。連日,深夜まで応援された方も多いかと思います。私も,毎晩熱心に応援し,日本選手の活躍を見て,泣いたり笑ったりしていました。ひいきの種目や選手はそれぞれだと思いますし,メダルの獲得は時の運も大きいとは思っていますが,水泳,柔道,男子体操,テニス,卓球,レスリング,男子陸上,バドミントン,シンクロ等,メダル獲得を中心に多くの場面が思い出されます。
2016.07.30 ニュース 顧問会社の皆様との間で「御社の景気はどうですか」「業界はどうですか」とのお話になることが多々あります。日本政策金融公庫の中小企業の景況調査(2016年7月)によると,売上げDI(「増加」-「減少」)は、▲5.1と、前月(▲4.4)から0.7ポイント低下し,マイナスは5か月連続とされています。乗用車関連で低下しているとされます。また,売上げ見通しDI(「増加」-「減少」)も、▲4.8と、前月(▲3.5)から1.3ポイント低下した。マイナスは6カ月連続とされています。衣生活関連で低下しているとされています。
2016.07.23 ニュース 動産・債権譲渡登記という制度をご存知でしょうか。近年,会社の資金調達方法が多様化したことに伴い,登記制度も進化しています。会社が動産(在庫商品や機械設備等)を譲渡担保に供して金融機関等から借入れをする場合,動産自体は,譲渡後もその会社の占有下に置かれたままとなります。そこで,動産の譲渡の事実を公示する手段として用いられるのが動産譲渡登記です。また,債権流動化により,法人が金銭債権の譲渡をする場合も増えていますが,債権譲渡の簡便な対抗要件制度として,債権譲渡登記があります。